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拙者の写真修行小屋

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2019年 03月 18日

返し歌~金沢再訪~






2018年の金沢の夏は
見も知らぬ青春を鮮やか再現するとともに
バイクで一期一会の旅を楽しんでいた頃には決して味わうことが無かった感情
~未練~
までも残してゆきました
学生以来のカメラマン復帰は、シャッターチャンスへの分不相応な渇望という、始末におえない習性を身につけさせてしまっていました

再び金沢に
しかも、夏の去りやらぬ間に。
玩具をねだって地団太を踏む子供のような発想

出発の朝は小雨が降っていましたが、「バイクで行く」ことに意義がありました
まるで、そうしなければ、あの夏が蘇られないような、これまた子供じみた思い込みがありました

国道158号を駆け上がり、安房峠に差し掛かる頃には、視界が遮られるほどの大降りになりました
雨が、あの夏への巡り逢いを謝絶していました
これが運命なのだろう、と気付きました
しかし、往生際の悪さと優柔不断とが、ズルズルとした足取りを運び、県境を越え、気づけば高山の街並に至っていました
天照寺の石垣を、雨水が滝の様に落ち、宮川に向かって下ってゆく道路に、小波を立てて流出していました

- 天照寺 -
高山市街の西はずれの高台にある天台宗の古刹です
ユースホステルを営んでいます
バイクに乗りたての頃、金沢を経て輪島までの道程で何度か宿泊したことがありました
当時まだまだ駆け出しのツーリストだった私にとって
好奇心と若干の心細さを抱きながら、この寺の山門をくぐり抜け夜の高山に繰り出し、これから始まる旅に心をときめかせた・・・
私なりの、青春の1ページに書き込まれている寺です
そんな邂逅が
『行くも帰るもずぶ濡れなのなら・・・行ってしまおう』
という、年甲斐もない決断をさせてしまったのです

レインウェアを着ていても手や足は濡れます。コンビニで、トイレ掃除用のゴム手袋を買ってしのぎました
道の駅で靴下の雨水を絞り、履き直して、その上にコンビニ袋を被せました
さらにそれではおさまらないので、コインランドリーを見つけて入り、着替えをして、服と靴を乾燥機にかけました
スマホが浸水でおかしくなりました
九頭竜温泉に入ると、体の外表からジンワリと体温が回復されてゆき
しかし、体の中心に溜まった冷え込みはしぶとく居座り、湯の中で寝てしまいました

そんな目に遭っても、私はとことんバイクが好きなのでしょう
わざわざ下道で、遠回りをして福井県側から、ついに金沢城下にたどり着いたのです
雨は、幸い小降りに変わっておりました
近江町市場の脇にある無料の二輪置き場に愛車を停めました
サイレンサーを濡らしていた雨水が、急速に蒸発してゆきました
キンキンキン・・・という、金属の収縮音が愛おしく鳴っていました





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二日目
前日のツケが回ったのか、発熱でフラフラでした





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もう、帰ろう
そう思いました




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木虫籠に 耳を澄ませて 加賀夏夜




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木虫籠の 鳴くを見やれば 灯りかな





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さらば、平成の夏






※ 気虫籠(きむすこ)とは、金沢の古い町家に見られる格子のことをいいます
  夜の茶屋街を歩いていると、時々、芸妓さんの三味線と唄声が、この格子越しに聞こえてくることがあり
 いつも夏に金沢を訪れる私にとって、それは夏の風物詩の様に思えます
  返し歌では、「木虫籠が鳴く」を「虫かごが鳴く」に掛け合わせて晩夏の季語としてみたつもりです


















by kobatetuapril | 2019-03-18 23:49 | 旅行 | Comments(4)
Commented by 59kisaragi at 2019-03-21 08:46
昨年の桜の季節に金沢を訪れたのですが、懐かしく思い出されました^^
かなり精力的に回られたみたいで、とっても素敵に撮られていて十分金沢の雰囲気を楽しませて頂きました。
茶屋街とか大好きです、お写真から主計町も行かれているのでしょうか。
ひがし茶屋街も行きたかったのですが、ツアーだったので時間がなくて行けなくて残念でした。
Commented by kobatetuapril at 2019-03-23 22:32
> 59kisaragiさん
コメントをいただきありがとうございます。返信が遅れてすみませんでした。
金沢は、街単位としてみた場合、一番好きな場所かもしれません。
初めてバイクを乗り始めた頃の思い出補正が、とにかく強烈なのです。
そんな思い入れがあるので、金沢には、何故か青春の薫りを感じるのです。
主計町茶屋街、よくご存じですね。東茶屋街のすぐ隣にあるのに人通りも少なく、
また、暗がり坂・あかり坂といったスポットもすごく雰囲気があってスナップ映えする場所ですよね。
特に、暗がり坂手前の桜の樹と、夏に見えるその木陰が好きです。
東茶屋街も、もちろん好きですが、こちらは人通りが多すぎ、そうかと言って
人が全くいなければ絵にならないという、意外と気難しい一面を見せてくる場所だと思います。
西茶屋街は・・・雰囲気はありますが、何分距離が短くて絵にするのは私の腕前ではなかなか難しかったです。
桜の季節も憧れますね~・・・春は仕事が忙し過ぎなのと、地元の桜で手一杯なので
なかなか余裕がないのですが、いつか、金沢の春、新しい青春に出逢いに行ってみたいと思います。
Commented by aryy2349 at 2019-03-25 20:36
こんばんは。
今回も素晴らしい感動を頂きました。
青春の街、金沢へバイクで素敵すぎますね。
私もバイク大好きでして、でも免許を取り損ねましたのでカッコウだけは
ライダー気分で、この年で革ジャンを愛用してます(笑)

素敵な着物姿の女性から始まる金沢の街並その一瞬を捉えたスナップ
目を見張るものがあります。その情景になぜか涙がでそうになります。
あまり泣かせないでくださいね(笑)
うつむき下限の女性の方のうなじに素敵な色気を感じますね。
迷わずにシャッターを押した、その時の空気感が伝わってきます。

相変わらずにうまく組ましたね金沢の街に引き込まれていきます。
お疲れ様でした。。。
ありがとうございます。

Commented by kobatetuapril at 2019-03-30 23:20
きったしょうさん
こんばんは。お返事が遅れてしまいすみませんでした。
またまた、嬉しくてコメントを何度も何度も読んでしまいました。
会社の昼休みとか、ちょっと大変なときとか。寝る前とか。
ホント励まされました。ありがとうございます。
お孫さんがいらっしゃるナイスダンディーがライダースジャケット。う~ん、カッコいいですね~


私、スナップ写真はだいたいどこでも70-200か70-300という望遠ズームで撮ってます。
この記事の写真も8割は70-200で撮ってます。
コンパクトデジカメのGRも持ってますから、スッとスマートにスナップ、っていうスタイルにも憧れるんですけど、
私はどうも、コンセプトを決めずに撮る、というのが苦手なんですね。
望遠ズームは、そんな私に、シャッターチャンスを導いてくれる魔法の道具なんです。
体のデカい私が、年代物のフルサイズ一眼レフにこれまた巨大な70-200を装着してスナップ。
ちょっと滑稽なんですけど、このスタイルがやっぱり一番集中力が増します。
喘ぐような夏の金沢に、デカいカメラをぶら下げて歩き回る。私なりの青春探訪です。

組み方は、概ね時系列ですが、ちょっと一味付けくわえてもいます。評価頂けてとても嬉しいです。
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