拙者の写真修行小屋

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2017年 12月 14日

三脚で撮ってみた~高ボッチ高原~

「今日から拙者の写真修行小屋は『白鳥の流し撮りバカ一代記』になります宣言」をして以来2週間

拙ブログを訪れてくださった皆様の中には

この休業状態に「どうした?」と思ってくださった方もいらっしゃったかもしれません

実は、流し撮りをする気は満々なのですが、今年の安曇野の白鳥飛来はおそるべき少なさで

昨日12月11日の飛来数は

たった31羽

しかも、これは、2つある飛来ポイントを足した数で、の話なのです

多い年では1000羽を超える白鳥が、たった31羽では、貴重な休日の朝を費やす気には到底なれません

そこで、別の被写体を、と、盛り上がらないテンションで考えた挙句

「高ボッチでも行ってみるか」

となりました



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高ボッチ高原

有名な美ヶ原高原の隣にある、標高1,665メートルの高原です

その名の語感のとおり、頂上に登れば360°のパノラマが広がり

北を向けば美ヶ原高原、西を向けば北アルプス

そして、南には、諏訪湖越しに富士山が見えるという、信州屈指のビュースポット

特に冬季の諏訪湖の夜景と富士山の組み合わせは

これを求めて凍結路をのぼってくるカメラマンが後を絶ちません

でも、私はこの高原まで約1時間弱の家(社宅)に住んでいながら

風景撮影には一度も行ったことがありませんでした

何故か?

早起きが苦手。それもあるけど

三脚が苦手、を通り越して、嫌いだから。です

三脚を立てる作業って、その時その瞬間の感動を風化させちゃうような気がするので

まぁでも、三脚を立てねば物理的に撮れない写真もあるのは確かですし

何しろここは「拙者の写真修行小屋」でもあるので、嫌い意識を抑えて重い腰を上げてみたわけです








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高ボッチと言えば、多くの人が撮るのがこの構図

諏訪湖と、その湖畔の夜景越しの富士山

「高ボッチ」で画像検索すると、似たような画像がわんさか表示されます

私もとりあえず、ということで撮ってみましたが

う~ん。銭湯かな?おじいさんかな?

これはもういいや、と思いました








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そうかと言って良いアイデアがあるわけでもなく

高ボッチはこんなもんじゃないはず・・・

と、モヤモヤした気持ちのまま変えろとしたその時

「彼」に出会ったのです

途方に暮れて帰途に就く私に対し、その彼は、「私を撮りなさい」と語りかけてきたように感じました






翌週

降雪後の快晴、そして、月齢約20の明るい夜






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この樹

これだ、と思いました

前日の雪を纏い、月夜に浮かび上がる姿はサンゴ礁のよう

遠くには諏訪湖畔の町灯りと淡い朝焼けの中佇む富士

標高1,665メートルの高原にいるのに、まるで諏訪湖底にいるかのような感覚

この構図は、数ある高ボッチ写真でも見たことが無い!・・・気がする

しかし、月明りが弱く、樹氷が思ったほどには煌めかない。くすんだ様な写りである

どうしたものか

その時、寒さでちぎれ飛びそうな手をダウンジャケットのポケットに突っ込むと

私の手が確かに掴んだのです

ここまで歩いてくるときに使った、貧弱なポケットLEDライトを




ISO1250、F3.2、星の日周運動を抑制するために、シャッターは10秒

か弱いLEDが、樹氷を撫でました

10秒の時を経ておりるシャッター

ローアングルに三脚設置したカメラのモニターを確認するため、雪面に跪きました











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この樹を目の前に据えて撮影していたのは私一人だけ

多くのカメラマン達は、先週私が撮影していたポイントで三脚を並べていました

自分の白い息越しに映ったモニターの絵に、ガッツポーズしました







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夢の様な時間は、あっという間に終了

10分後には、富士を浮かび上がらせていた淡い朝焼けが明るくなり

いかにLEDを照射しようとも、二度とあのバランスの絵にはなりませんでした








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この時間帯、日の出が迫るほどに寒さが増すようでした






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地球って、本当に丸いんだな








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たまには有名撮影地も、三脚撮りもイイものですね































by kobatetuapril | 2017-12-14 21:16 | 風景・スナップ | Comments(12)
Commented by flat_white at 2017-12-14 21:29
数年前ここに行ったことがありますが、狭い山道でした。
さらに凍結となった道路を上り、樹氷の木をメインに撮られた写真は
とても美しいです。
先端が白く、木と同じように樹氷がついた薄茶色の草が
荒野のような雰囲気で、自然の厳しい寒さが一層感じられる写真ですね。
こういう写真はkobatetuさんならではなのでしょうね。
素晴らしいです^^
Commented by kobatetuapril at 2017-12-14 21:57
flat_whiteさん
コメントをいただきありがとうございます。
高ボッチはデビュー戦でしたので、さも知ったような顔をしながら、
熟練カメラマンの後を尾行して頂上にたどり着きました(笑)
私は、多分気が短いのでしょうね、本当に三脚が嫌いなのですが、
今回の絵は三脚を据えてリモートレリーズでシャッターを切らなければ
撮れない写真がほとんどでした。
悔しいですが、三脚とは写真という芸術文化にあるべくしてある道具なんだな、
と思わざるを得なかったです。
Commented by cloudgallery at 2017-12-14 22:34
とても綺麗ですね!でも、凄く寒そうですね。コタツに入りながら写真を拝見しています。こんな所に行ってみたいと思いますが、寒い所が苦手なので写真を見て我慢します。今後も写真楽しみにしております。
Commented by yutorie2 at 2017-12-15 12:31
>夢の様な時間は・・・
本当に素晴らしい!!
おめでとうございます。
息を呑んでます。言葉が続きません。
Commented by fuyu_no_sora at 2017-12-15 15:57
おお〜っ!!すごい!!素晴らしいです。
実は私も三脚嫌いなんです。
上手に使えないし、色々触ってるうちにチャンスは逃してしまうし、
気づけば三脚ごと持って腕プルプルさせながら撮ってたりします(三脚の意味ないし。。涙)
でも、この素晴らしい作品拝見すると、やっぱり三脚必要ですね。その前に腕も必要ですが。
夢を見てるような美しい写真です。
Commented by mon21mon at 2017-12-15 20:30
こんにちは。白鳥の動に続き、こちらは静ですね。高ボッチと聞きましても何処か存じ上げないのですが、大変そうなところにもかかわらず、リベンジするところがすごいですね。
やはり、いい写真は、努力して初めて撮影できるのですね
Commented by kobatetuapril at 2017-12-15 22:14
皆様、コメントをいただきありがとうございます。
>cloudgalleryさん
私も、近年歳をとるにつけてどんどん寒さに弱くなっているように感じるのですが、
エスキモーみたいな恰好で行きましたら、なんとかなりました。
ただ、手だけはスイッチ操作をする関係であまり厚い手袋は出来ませんから、
皮手袋をしていったのですが、それだと手が冷たいのなんの!指が千切れるかと思いました。
家に帰ってからも霜焼けの感覚がなかなか抜けませんでした。

>yutorie2さん
こんばんは。
LED照射の一枚は、初めての試みでしたが本当に上手くいったと思います。
ただ、その後の撮影ではのテンションが持続しなくて、罪な一枚でした。
そういう意味でも、「夢のような時間」だったと思います。
本当に、風景写真っているのは、丁度いい時にしか丁度いい写真が撮れないんですね。
こういう感覚は、春に桜めぐりをして以来でした。
Commented by kobatetuapril at 2017-12-15 22:14
>冬さん
こんばんは。
>色々触ってるうちにチャンスは逃してしまうし
そう、それなんですよ。本当に気が合いますね(笑)
ある風景に、光に感動した瞬間っていうのは、まさに瞬間であって、
三脚を立ててちまちまと構図を設定しているうちに別のモノになってしまうような気がするんです。
そりゃぁ、作品としてみた場合は、三脚撮りによる安定感は捨てがたいものがあるのは確かです。
今回みたいに長時間露光をする場合は、そもそも三脚が無くちゃ撮影すること自体が不可能です
(超高感度撮影は別として)。が、綺麗ではあっても感動の生演奏ではないな、と感じます。
手持ちで撮った写真には、生の感動があります。カメラマンの感性が、モロに表現されます。
流し撮りでも、三脚を使用してパンした写真は、呼吸でパンした写真にくらべて、仮に安定感は
あったとしても気迫で劣ります。だから私は流しでは絶対に三脚は使いません。
でも、今回は三脚あってホントよかったな、と(どっちやねん(笑))。
>気づけば三脚ごと持って腕プルプルさせながら撮ってたりします
あぁ~、これ、私も結構やりますよ(笑)。三脚の重みで意外と手ぶれ補正効果あったりします
(完全に使い方間違ってますね)

> mon21monさん
いえ、ここに来ること自体は、道路が凍ってなければ意外と大したことはありません。
私の自宅からは1時間弱で来れちゃいますし、駐車場に車を止めれば、撮影場所までは
歩いて10分もかかりません。
努力っぽいところがあるとしたら、眠るの大好き人間の私が3時半に起きたことと、
寒いけど頑張ったこと、くらいです(笑)
>白鳥の動に続き、こちらは静ですね。
どちらが好きかと言われれば、私は、圧倒的に「動」なんですね。動好きであることには、
拙いながらも矜持を持っています。
でも、動ばかり撮ってると、時々「静」も撮ってみたくなるもんなんですよね。
Commented by jiyuujinkeiko at 2017-12-16 07:43
おはようございます。
素晴らしい!感動しました。
特に最後の赤みを射した夜明けの様子が私的には好きです。
やっぱり三脚は必要なんですね。
米美智子さんの写真展にお邪魔したときご本人とお話したときも三脚は絶対に使ってくださいと言われました。
しかしつい面倒くさくてそれからももっぱら手持ちのスナップ撮影でお茶を濁している私です(笑)
Commented by aryy2349 at 2017-12-16 14:58
ご無沙汰です。
実は私も三脚は苦手で好きではないんです(笑)
まあー面倒なことが嫌いなせっかちな性格が災いして
いるんでしょうね。。。

私の撮影スタイルは、その一瞬感じたもの感動したものを
逃がさずにパチリですからちょっと三脚は無理がありますね(笑)

でもたまには三脚を添えてのんびりと・・・
いつの日になることやら。。。

Commented at 2017-12-17 20:13 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kobatetuapril at 2017-12-19 23:47
皆様、コメントを頂きありがとうございます。お返事が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。
> jiyuujinkeikoさん
米美智子さんの写真は、私とは全く別の方向性ですが好きです。
ああいった作品には、隅から隅まで、一片の妥協もしないという気迫がただよってますよね。
パッと見てパッと撮るスナップとは違う。
ただ、プロはパッと見た風景に対し、ものすごい速度でベストのアングルをイメージできる、
たとえ三脚を立てるという作業があっても、それは、イメージをより確かに、確実にするための
作業になってるってことなんでしょうね。
私みたいなのがその域に近づくには、少なくとも三脚に慣れるってところからスタートしなくちゃ
いけません。今まで食わず嫌いでしたが、今回、ちょっと練習しようかな、くらいの気にはなりました(笑)

> aryy2349さん
>面倒なことが嫌い
そうそう、面倒なのって嫌ですよね。
面倒なことしてるうちに、最初の感動なんてどっかに行っちゃう気がして。
面倒なことしてると、好きな写真まで面倒になってしまいそうで。
使い分けが肝心、と分かってはいても、自分に都合のいい、面倒でない使い分けしか
しなそうで。
バリエーションを広げるためには重い腰を少しずつ持ち上げる荒療治も必要なのかも。

>CAPAさん
>システムのバグ
あんな汚らしいバグはありません。
相手にしなくても、好き好んでこちらの視界に無理やり入ってくるのですから、
ちょっと無視のしようがありません。大人げないのかもしれませんが。
嫌なんですよ。大好きな、写真という美しい文化の中に、あんな汚らわしい存在が
いるんだってことを目の当たりにするのが。

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