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2017年 11月 22日

箸を染む Ⅰ ~漆工町木曽平沢より「漆芸巣山定一」~










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漆は、特に国産のものは、採取できる量が極端に少ないという

そのため、余った分は器に入れ、ラップを被せて保管し、次の作業で再度使用するのだが

保管の間に、どうしても小さなごみや、乾燥した漆の塊が紛れ込む

それらを漉(こ)して、綺麗な漆を搾り出すのが、この漆漉し(うるしこし)という作業工程である








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漆漉しが終わると、持っていた箆(へら)を洗う

箆は、天然林で育った「官材」の檜製で、巣山さんが自身の手で削り上げたハンドメイドである

官材に対し、人の手が加わって育った檜を「民材」というが

成長が遅い分年輪が詰まった官材は、民材に比べ粘りがあり、割れにくく、職人の手に馴染むのだという








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漆漉しの説明を頂いたとき

「勿体ないから、漉して使うんです」

という言葉に胸を打たれた

漆は、何十年もかけて育った樹から、人の涙程度の量しか採取されないのだという

勿体ない

ものを造るからこそ、ものを大切にする

漆の樹が、その身を傷だらけにして搾り出した樹液を、最後の一滴まで使う

命の源である飯を胃袋へといざなう最後の食器・一膳の「箸」は、そんな想いによって造られてゆく










by kobatetuapril | 2017-11-22 23:09 | 職人 | Comments(0)
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